ネクストジャーニー 世界一周と自転車

世界一周の情報を書き残す為のブログ

上海から周庄までの移動

2019/3/5

 当日は雨の予報だった。進路を西にするとして問題は宿である。中国では外国人が泊まれる宿は限られている為、目的地をどこにするか悩んでいた。次の大きな町は蘇州市だが上海からは100キロ以上距離があり、雨の予報の中たどり着くのはリスクがある。なのでその手前で安く泊まれる宿を探して色々と検索していたところ、周庄という水運で栄えた古い町にユースホステルがあることを発見。距離も70キロ強という感じで手ごろだったので、そこを目的地とすることにした。

 チェックアウトする前に朝食を済ませ、いざ出発。上海は道が入り組んでおり、自力で中心部を抜けるのに時間がかかりそうだったので今回事前にインストールしておいたバイドゥ地図で目的地までのルートを計算。ナビに従って移動。まるで迷路の様な道をひたすら走る。しかしまぁ電動原付が逆走したり赤信号でどんどん進んでいくので怖いったらありゃしない。10キロ程走るとやっと都会のごみごみした喧騒から離れることができた。天気はずっとどんよりとした曇りで、景色も良くなく、写真を撮る気には全くならなかった。

 暫く走ると食堂があったので店先に自転車を止めて入店。バイキング形式の食堂だったので、色々並べられているおかずから適当に好きなものを指差しして注文。値段が分からずにおかずをのせていったらご飯と合わせて40元になってしまった。豚の角煮は美味しかったがやたらと骨が多かった。あと全体的に辛い。個人的にあまり辛いのは好きではないのだけれど、我慢して食べた。

 その後雨が降り出し、雨具を着て走行。

 周庄に到着して1軒目のユースに行くとなんと閉まっていた。入り口はがっちりとU字ロックで施錠されており、宿泊客もいる気配がない。仕方がないのでもう1軒のユースに移動。宿の前に着くと入り口におじさんがいたので英語で「ここはユースホステルですか?」と聞くが、全く英語が分からない様子。スマホの地図に表示されている国際青年旅社の文字を見せ、ここか?とジェスチャーするとなんとか伝わったが、じゃあ受付で手続きをしようというそぶりにはならず、なんだか色々と中国語で話される。さっぱり分からないという顔をしていたら、おっさんがおもむろに紙に「手机翻訳」と書いて渡してきた。ここであぁスマホで翻訳しろと言っているんだと分かり、スマホを使っておっさんの書いた文字を翻訳。何やら上司を呼ぶから待っていろということらしい。ようやく意味が分かったので自転車を中に入れて暫く待つ。

 おっさんがまぁお湯でも飲みなよと勧めてくれたので、お湯を飲みながら待っているとおっさんの息子みたいな30代くらいの人がやってきた。彼は英語が多少話せるので1泊したいことを伝える。パスポートを渡すと彼はそれをスマホで撮影。50元を支払いチェックイン。部屋には自分以外誰もいなかった。

 とにかく無事に宿が確保できたことに安堵し、シャワーを浴びた後、街を観光。と言っても肝心の部分は有料(100元)になっているので外観を眺めただけ。その後近くの食堂で晩飯を食べて寝た。

上海観光

 上海到着の翌日は7時に起床。同室の人間がエアコンの設定を30℃に設定するので喉がカラカラになってしまった。寒いからって設定温度をそこまで上げるのはどうなんだろう。

 日本で購入しておいたSIMを開通後朝飯へ。適当に店に入り指差しでワンタンスープを頼み食べる。中国語が分からないので気まずい。食後上海観光として有名な豫園へ徒歩移動。朝の通勤風景の中を歩いていると街路樹から小鳥の声がする。あぁ、日本の通勤時にも駅でこんな音が流れているなぁ、中国でも通勤のイライラ解消の為同じことをやっているのかと思っていたら木にぶら下げられた鳥かごが沢山ならんでおり、なんと本物の鳥の声だった。

 豫園の庭は有料になっており30元(500円くらい)を支払い入場。特に感動することもなく、ふーんと言った感じで見て終わってしまう。個人的には周りの建物の方がよっぽど面白かった。無料だし。気になったのはやたらと警察官や見回りの人間が多いなと思ったこと。どこに行ってもガチガチの監視カメラなのでものものしい感じがある。

 豫園の庭。↓

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 観光を終え夜の南京路を歩いているとやたらと声を掛けられた。中国語が理解できないので無視していたのだが、やがて「日本人?」と日本語で声を掛けられる。一体どんな客引きなのかと思い「そうです」と反応すると、「マッサージどう?マッサージ?」と言われ「いや、いらないです」と断ってもひつこく着いてきて「チンチンマッサージ!チンチンマッサージ!」と連呼される。いやいらんがな。その後も何故か魚雷の如く何人もの人間がすーっと近づいて来てチンチンマッサージ攻撃をしてくるので、早々に宿に戻り寝た。

  南京路。↓ どこからともなくチンチンマッサージおばさんがやってくる。f:id:matatabi88:20190322192408j:plain

上海上陸まで

 2019年3月3日。上海に到着。

 船着き場に設置されている監視カメラがまるで鉄塔に生えるパイナップルのようで驚いた。また外国に来たのだ。

 タラップを降りると下船票を渡され、停車しているバスに乗り込み地下の入国審査場へ移動する。100m程歩くとゲートがあり、外国人用の審査列に並んだ。

 審査官にパスポートに下船票を挟み提出。質問は日本語で「このビザ使いますか?」だけだった。「使います」と答え、入国スタンプを押してもらい無事入国が完了。そのままバッゲージクレームへと進む。

 柵で囲われたエリアがあり、そこに自転車があることを確認。受付時に貰った引換券と交換する必要があるのだが、ここでうっかり引換券について失念しており、係員に引換券を出せとジェスチャーされても、はて?となり焦る。鞄を確認すると引換券があり、無事に自転車を引き取ることができた。

 荷物を受け取り地下駐車場を経由して地上にでる。予約していた宿は数キロの距離であり、ちょっと走るだけだ。

 周りを見ると高層ビルが何本も立っている。地上は原付に乗った人民がびゅんびゅんと飛ばしながら縦横無尽に走っていた。しかしエンジン音はしない。これがうわさに聞く電動自転車という奴かと思いながら宿までの道のりを走った。

 地上に散乱するゴミ。がやがやとした喧騒。頻繁にならされるクラクション。アジア的風景を見つつ宿へと到着。盗難が怖いのでロビーに自転車を入れて入ったら受付の男から自転車を入れるなと文句を言われる。仕方なく入り口に自転車を留めチェックイン。カードは使えず現金での支払いとなったのだがデポジットとして100元追加で必要だと言われ、手持ちになかったので代わりに日本の千円札をデポジットとして提出した。自転車は2階の倉庫に置けることになりひとまず安心。日没までは少し時間があったので外難エリアを散策し、大衆食堂でラーメンと小籠包を食べて一日が終わった。