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カシアーハイウェイ攻略法(CASSIAR HIGHWAY)

■基本情報

  アラスカハイウェイとイエローヘッドハイウェイを結ぶカナダの道路。全長874 km。風光明媚な道として有名。欧米のチャリダーはこちらの道を選択することが多い。

 

■地図

 

■道路
 アップダウンは思ったほどではなかった。アラスカハイウェイの方がよっぽどきつかったぞ。路面状況は改良工事の為、未舗装箇所が多々あったが、概ね良かった印象。完全に改良工事が終わればサイクリングに適した道になるだろう。アラスカハイウェイは町を出ると一気にアスファルトの品質が悪くなるので走り辛かった。
 総合的に評価するとアラスカハイウェイとカシアーハイウェイではカシアーの方が優れていると思う。

 

■景色
 全体を通して景色は綺麗だが、アラスカハイウェイで散々見てきた景色と比べれば驚くほどのものではない。
 良い点としては交通量が非常に少ないという点であり、個人的には最初これはデメリット(熊が道路に出没しやすくなる)と思っていたが実際に走ってみると交通量が少ない方が圧倒的にサイクリングが楽しい。小鳥のさえずりや風や緑をゆっくりと味わうことができる。

 最も景色が良い場所はサーモングレイシャーだろう。ただし、サーモングレイシャーを見るためにはアラスカに入る必要があり、アメリカの記録に出国だけ記録されるという不可思議な現象が起きるので注意。カナダの入国審査は人によるが、場合によっては帰りの航空券を持っているか質問される程度には厳しい。

 

■宿

 基本的に道中なにも無いのでキャンプが主体となる。

 キャンプ地を見つけるのはさほど苦労しない。距離を稼ごうと思わなければ60-80k毎にキャンプ場なり、レクリエーションサイトなり、レストエリアなり、村がある。野宿が難しいのはメジアディンジャンクション周辺。
 レストエリアは概ね野宿に適していた。テーブルが設置されている場所が多く、野宿禁止場所だが候補としては有りだろう。が僕が見た中ではブラウンベアーレストエリアは野宿は避けた方が良い。ゴミ箱はロックされているし(初めて見た)、テーブルもない。テントに適したスポットもなく、周辺は熊出没地域なので避けた方が無難だ。そもそもレストエリアは公式にはキャンプ禁止なのだけれども。
 レクリエーションサイトでは無料キャンプが可能。テーブルや焚火のピットもあり、キャンプしやすい。有料キャンプ場との違いはトイレの綺麗さと飲み水の有無くらいか。
 有料キャンプ場は大抵20ドル以上する為、もし泊まるなら誰かとシェアするのが賢い方法だ。

 ioverlanderの情報はカシアーでは微妙なものが多かった。WikiCampsの方が公式情報に近く使いやすい。レストエリアも網羅している。

 

■補給

 カナダ北部のアラスカハイウェイと同程度の難易度だと個人的には思う。なので、アラスカから南下してきたチャリダーはさほど苦労しないだろう。逆に北上するチャリダーにはカシアーハイウェイはきついと思う。イエローヘッドハイウェイが補給が容易なだけに、いきなり100k以上の無補給路は大変だ。

 

・ 食料

 ガソリンスタンドとグローサリーストア、スーパーで補給が可能。道中のスーパーはディーズレイクと、本線から60k程外れたスチュワートの2件のみ。

 基本的にはワトソンレイクで予め食料品を買い込み、ディーズレイク、スチュワートとスーパー起点で補給すると良い。ガソリンスタンド併設のショップは概ね高いし、値段が表示されていないので一体いくらか分からない。
 グッドホープレイクのガソリンスタンドには全くと言っていいほど何も売っていない。一袋2ドルのサッポロ一番がちょこっと置いてある程度。ここでの食料補給は期待しないこと。それ以外のガソリンスタンドではポテチやらコークやら簡単な軽食は一通りそろっている。

 

・ 水

 ガソリンスタンド、有料キャンプ場、ビジターセンターの3か所で補給が可能。

 ガソリンスタンドではトイレか外壁の蛇口が出ているのでそこで補給できる。
 有料キャンプ場では大抵水道設備があり蛇口から補給できる。BC州のキャンプ場ではボイルしてから使用する様にといった注意書きはないところがほとんどで、そのままボトルに水を詰めて使っていた。(ユーコンでは大抵ボイルしてから使えと注意書きがある)
 ビジターセンターでも外壁に蛇口が出ている場合が多く、そこで補給できる。


 僕はフィルターを持って行かなかったので、100k以上無補給地帯が続く場合は6Lの水と0.8Lの行動用水、非常用の1.5Lの水を運ぶことで対処した。結局非常用の水は使わなかったので約7Lの水を持ち運べば2日は耐えることが出来る。まぁ、それだけの水を運ぶのは大変なのでフィルターでその都度水を確保して荷物を減らすというのも手である。1日走っていれば必ずクリークなり湖なりに出くわすので。

 ちなみにWHOが推奨する一日の水分摂取量は4Lである。むろん気温によって必要な量は変動するのでその辺は適時状況に合わせ持ち運ぶ量を決めるべきだろうが、基準値として知っておいて損はない。

 

・ 電気

 ビジターセンターや公共施設では外部に電源プラグが設置されている場合が多く、そこで休憩がてら補給が可能。

 

WIFI

 ジェードシティ(速度制限有り)、ディーズレイク、スチュワート(グローサリーストアーにて50MBの制限付き)の3か所にて無料WiFiが使用可能。後は有料か、プライベートのみ。むろんRVパークや個人経営のキャンプ場ではWIFIが入っていると思われるので、そういうところに泊まるのであればネット接続は難しくない。

 

■シャワー
 一部のガソリンスタンドやRVパークではシャワーだけを利用できる。ただし7ドルくらいが相場で、個人的には高いなと思う。夏の時期であれば、湖や川なりで行水できるのでそこで汗を流すのが最も安く済ませられる方法だ。


■熊
 熊がでるかはまったくもって運次第だろう。個人的には南下するに従って熊の出没が増えた気がする。アラスカハイウェイでは1回しか熊見なかったし。イエローヘッドハイウェイでは初っ端2回もブラックベアーを見たりしたので、時期や地域によって変わってくるのかもしれない。

 

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